■ 等電点 (isoelectric point, pI)
タンパク質の等電点 (pI) は分子量と並ぶタンパク質の主要な物性値です。この等電点の違いに基づいてタンパク質を分離する方法が等電点電気泳動法 (isoelectric focusing, IEF) です。タンパク質は、プラス電荷をもつことができる解離基とマイナス電荷をもつことができる解離基をたくさん持っています。タンパク質全体としては、酸性では多数の＋電荷を、アルカリ性では多数のー電荷を帯びることになります。しかし、酸性からアルカリ性に移行する途中において、タンパク質の＋電荷の数とー電荷の数が丁度釣り合って、全体としての電荷がゼロになるpHがあります。このpHを等電点と呼びます。